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ブリーチ毛にもパーマはかけられます!酸性パーマとアルカリパーマの使い分け

こんにちは!パーマ専門店MAGNOLiA青山本店代表DAISUKEです。
大人世代のお客様が多く、パーマをされるお客様が大変多いので記事にまとめさせていただいています。
是非ご覧いただき出会いのきっかけになれたら幸いです。
プロフィール
2022,2023,2024カミカリスマ受賞
パーマを武器に数々の業界誌、セミナーで活躍
日本武道館でのヘアショーやコンテストの受賞歴も多い

なぜ今ブリーチパーマが求められているのか?

昨今に至るまでSNSや『映え』の観点からハイトーンカラーが流行していました。
お客様からと言うよりは発信していく美容師側にその意識が強く差別化を一瞬で測るための色とりどりのカラーは一般の方の目にも止まり、少しづつ認知が高まっていき流行が生まれスタンダードになったように感じます。

その結果、美容師たちも「より発色が良い」「操作性が良い」「より傷めない」などをを求め
メーカーが作る商品もよりハイクオリティーなものが生まれてきています。
僕自身もケミカルは好きなのでどんな処理剤や成分が使われているのか?
またそれがどのような結果に結びつくのか?応用はあるのか?など
学ぶことが多い現在です。
そんなワクワクする毎日の中、パーマサロンとしての葛藤がブリーチ毛(ハイダメージ毛)に対するパーマデザインです。
縮毛矯正など熱のダメージはもちろん髪を明るくするブリーチにも髪への負担は無視できません。
僕が美容師になってからも『ブリーチ毛にパーマをかける』はNGで
お断りをする技術と教わってきました。
ですが冒頭にもお話ししたようにカラーブームからの流れでハイトーンの髪にもパーマをかけたい!
という需要が高まっています。
実際に外国人のような癖毛パーマやウエーブなど可愛いですね!
そのニーズにお応えできないかというところからブリーチパーマは生まれました。
初めは元々ある薬を調合して検証を重ねていました。
それは単に薬剤だけでなく、巻き方や温度、時間など考えることは様々。
今ではブリーチ毛にも素敵なパーマはかけられる
というレベルまできました。
(画像@PREPPYトレンド大賞にてDAISUKEがカットカラーしたデザイン)

数値における研究と感覚における検証

まずはパーマのかかる仕組みですが
髪の毛にある「コルテックス」「フィブリル」「キューティクル」の結合を切って形を変え、再結合させてキープすることがパーマです。
イメージで言うとかんぴょう巻きの
「米」と「海苔」を曲げていく作業です。

その際に結合を切るために1剤(パーマ液)を使うわけですが、ここにかなりの種類があります。
メーカーごとに特徴や生産ラインの違いを知り、豊富な種類の薬剤を用意しているのでお客様一人一人に対して合ったパーマ液を選ぶことができるのが
MAGNOLiAの強みです。
その中でも最近では「酸性パーマ」という種類のパーマ剤が流行っています。
もともと髪の毛はPH4.5~5.5の弱酸性領域です。
CMでも「お肌は弱酸性!」と一度は聞いたことがある方もいるかもしれません。
また、パーマ液というのはアルカリ性で
このアルカリの力を使って髪を膨潤させって薬を中に浸透させ、結合を切っていきます。
いわゆる髪にとってはどうしてもストレスなわけです。
これはカラーにも言えることで明るくなばなるほどアルカリが強いと言えます。
ブリーチなどはまさに強アルカリです。
つまりはキューティクルなど髪を損傷させながら明るさを手に入れることになります。
ただここでお伝えしたいのはブリーチ=悪ではなく、
明るい素敵な髪色を手に入れるためにはリスクもあるという理解を持ち合わせることが重要です。
なので全体をブリーチされる方は特に一度染めてしまった髪は治ることはなく「ブリーチ毛」になるので
長期のデザインを考えてから美容師さんと相談してみてください。
またかカラーをする際もさまざまな処理剤があり、ダメージを抑えながら染めることができるのでそちらも聞いてみるといいと思います。

ここでパーマに話を戻すとハイトーン、ハイライト、デザインカラーの流行でブリーチをしている方が増えました。
しかし同時に髪がアルカリに傾き、ダメージを受けている状態でいる方が増えたのも事実です。
その髪にパーマをかけるためにはアルカリの力は必要なく、すでに膨潤してしまい、
キューティクルが傷んだ髪には本来の髪のPHである弱酸性領域でパーマをかけることをお勧めします。
今まではかけたくてもかけることができなかった髪も酸性パーマであればカールがつく可能性があります!
なので是非一度ご相談してみてください。

余談ですが、アイロンを毎日使っている方も注意が必要です。
アイロンによるダメージは「炭化」といってある意味ケミカルダメージ(カラーやパーマ)よりも他の施術をする際の邪魔をする可能性があります。
ここでは理論は割愛しますが「カラーがムラになる」「パーマがかからない」「かかりすぎる」
などよくない結果の原因になりかねないのでご注意ください。

もう一つはご自身で染めるカラー(セルフカラー)
これもダメージ大です。
市販のカラー剤はどんな方が購入するか分からないため「どんな人でも希望の色に染まる」ように作られています。
言い換えれば強アルカリで髪の色を抜き、染料が濃いもので染めていくわけです。
美容室で染める時はカウンセリングが入ります。
ここで担当者の美容師さんはお客さまの髪質を見てアルカリの量や染料をコントロールして髪にかかる負担を最小限にして美しくカラーを染めてくれています。
ご自宅でやれる白髪染めや黒染め、ブリーチも特に年齢が上がり、髪が細くなってきたり頭皮が心配な方はお忙しいと思いますが
是非サロンカラーをやることをお勧めいたします。
強アルカリカラーによって
「トップにボリュームが欲しいから〜」
「軽やかな動きが欲しいから〜」
とパーマをかけたい時に上手くかからない原因になる可能性があるので気をつけてください。

ブリーチパーマセミナーライブ

ブリーチパーマセミナーをさせていただくのは今回で3回目。
毎回緊張感を持って挑ませていただいています。

モデルさんの履歴としては根元が14レベルのカラー剤で染色、中間〜毛先がブリーチされた後にオフブラックで染まっている状態です。
かなりダメージがあり、特に濡らすとギシギシするのともともとの髪の細さがパーマをかける難関ポイントかもしれません。

見立て

今回は酸性領域の薬を使わずに化粧品のシステアミンをベースにパーマをかけました。低アルカリで分子量が小さいパーマ液です。
これだけ酸性パーマの話をしながらも使わないのかい
と思ってしまう方もいるかもしれませんが、今回はセミナーで実際に受講生の方々が普段から使用している薬を使ったレクチャーにしました。
セミナーには種類があり、新商品を使って良さを体験していただき実際にお店に導入してもらうものと
技術や使いこなしを見てもらい日々のやりかたを見直していただくものです。
今回は後者で酸性領域の薬を使わなくてもきちんとした薬剤知識と処理剤の使いこなし、カットのやり方、パーマのテクニックで問題なくブリーチにも
パーマがかけられることを知っていただきたかったのでそちらを選びました。
言い換えるとまだまだ酸性パーマがやれる美容室が少ないということですね。

施術としてはこだわりが細かすぎるので簡単に説明すると
中間〜毛先には油分系の処理剤で事前にコーティングし、毛髪強度をやや向上させています。


中間処理ではタンパク質や間潤物質を補給し、最近の注目である「トステア」も処理しながら巻きました!
巻く上で大切なのは厚みと各ロッド配置の距離感とステム(引き出す方向)です。
健康毛とは異なるのでしっかりそれように調整しなくてはなりません。
巻きながら受講生の皆さんにも巻き方の意味や意識を伝えていきます。

仕上がり

仕上がりはこちら
タオルドライ後に形を整え、ドライヤー+スタイラーを使って自然乾燥
最後にムースを揉み込んで完成の簡単スタイリング。

可愛いのはもちろんですが、何よりも受講生の方々が驚いていたのが手触り。
パーマをかける前よりも質感が良くなったのではないかと思うほどの指通りに感動されていました。
従来であれば薬液を弱目に持っていき、エアウエーブ等の熱の力を借りながらパーマの弾力を出すところですが、
サロン外になると用意できる器具も限られます。
ですが、薬剤知識と技術で素敵なパーマがかかることができてホッと安心しましたし、
全国の美容室でブリーチ毛にも「エアウエーブがなくても」「酸性の薬がなくても」パーマはかけられるという楽しみが増えたのではないでしょうか?

午後はウィッグを使って受講生の皆様にも実際にパーマを巻いていただきながらのティーチング。
その中でも普段は失敗が怖くてお客様になかなか提案できないとお話ししていた方が自信を持って
これなら勧められる!と言ってくれたのが嬉しかったです。
是非セミナーで学んでいただいた内容が毎日のサロンワークに役に立てたら幸いです。
水戸の美容師の皆様長時間お疲れ様でした!ありがとうございます!

ご予約について

青山本店代表
DAISUKE
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ご予約は自社アプリ、もしくはお電話でのご予約を承っております。
また通常は『青山店』の勤務になりますが
第3週の日曜日のみ『表参道店』での営業になりますのでお間違えのないように宜しくお願いいたします。

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